「Dream Theaterって、とにかくテクニックが凄いバンドでしょ?」メンバー全員が高い演奏技術を有するDream Theater。実は、Dream Theaterの凄さはテクニックだけではなく、表現力にもあります。この記事では、Dream Theaterを愛する筆者がDream Theaterの凄さを解説します。ぜひ、Dream Theaterの壮大な世界観に触れてみてください!
Dream Theaterの概要

Dream Theater(ドリーム・シアター)は、アメリカ合衆国出身のプログレッシブ・メタルバンド。ジャンルはメタルバンドとして分類されてますが、ジャズやフュージョンといった他の音楽ジャンルを巧みに操る一面も。
楽曲それぞれ、壮大な世界観を展開するのも特徴です。また、メンバー全員が高い演奏技術を兼ね備えた世界最高峰のテクニカルバンドに君臨しています。
Dream Theaterの特徴
- アメリカ合衆国のバンド
- メタルだけでなく、あらゆる音楽ジャンルを感じさせる音楽
- 世界最高峰のテクニカルバンド
Dream Theaterの経歴

まずは、Dream Theaterの経歴を紹介します。現在でこそ、世界的な有名バンドに君臨しているDream Theaterですが、過去には低迷期に陥りました。それぞれの時期のアルバムジャケットと合わせて紹介します。
Dream Theaterの前身「MAJESTY」の結成~本格的なバンド活動

1985年、ジョン・ぺトルーシ(ギター)とジョン・マイアング(ベース)は、在学中のバークリー音楽院でドラマーのマイク・ポートノイと運命的な出会いを果たします。ある日、学校のスタジオに来たジョン・ぺトルーシとジョン・マイアングはスタジオから迫力あるドラムを聴いて、ガラス越しに演奏しているドラマーのマイク・ポートノイを見ました。好きなバンドや音楽的な共通点から、3人はすぐに意気投合します。そして、Dream Theaterの前身となる「MAJESTY」を結成。
彼らは、週5日・1日6時間の猛練習を重ねました。本格的にバンドをするために、ボーカルとキーボードを探します。ボーカルにクリス・コリンズ、キーボードにケヴィン・ムーアが迎えられました。
バンド活動に専念したいジョン・ぺトルーシとジョン・マイアングとマイク・ポートノイの3人は、バークリー音楽院を退学します。バンドへの熱意が表されたエピソードですが、後のインタビューで当時を振り返った時に「親を説得することが一番大変だった……」と語っています。
Dream Theaterとしてメジャーデビュー~最初の低迷期へ

しばらくは創立メンバーで活動していましたが、技術的な問題でボーカルのクリス・コリンズがバンドを解雇されます。新しいボーカルとしてチャーリー・ドミニシが加入しました。そして、1989年に1stアルバム『When Dream and Day Unite(ホエン・ドリーム・アンド・デイ・ユナイト)』を発表して、メジャーデビュー。ここで、バンド名をDream Theaterに改名します。
順調に始まったDream Theaterですが、2つの要因から最初の低迷期を迎えます。1つ目は、レコード会社の不公平な契約。2つ目は、新ボーカルであるチャーリー・ドミニシの脱退です。さらに新しいボーカルを探すために大規模なオーディションを行いましたが、理想の人物が見つからずDream Theaterの活動は難航。この時期は、Dream Theaterの2大低迷期の一つとして語られています。

最初の低迷期が脱出したのは1991年。2年越しに念願のボーカリストであるジェイムズ・ラブリエが加入します。1992年に2ndアルバム『Images & Words(イメージズ・アンド・ワーズ)』を発売し大ヒット。Dream Theaterの快進撃が始まります。

1994年には、3rdアルバム『Awake(アウェイク)』を発表します。3rdアルバム発表と同時期に、ケヴィン・ムーア(キーボード)が脱退。当初はサポートメンバーで加入したデレク・シェリニアン(キーボード)が、後に正式にメンバーとして迎えられます。
2度目の低迷期と世界的な知名度

1997年、4thアルバム『Falling Into Infinity(フォーリング・イントゥ・インフィニティ)』を発表します。この頃からレコード会社がDream Theaterに流行曲を制作するよう指示しますが、メンバーはあくまでも自分達の音楽性を貫くために対抗。マイク・ポートノイは、レコード会社と対立した末に「バンドの音楽性には口出ししないでほしい」と頼みました。レコード会社との確執が絶えなかったこの時期は、2度目の低迷期と呼ばれています。
1999年、さらなる音楽性の追求のために、キーボードがデレク・シェリニアンから凄腕キーボーディストのジョーダン・ルーデスに交代しました。ジョーダンを迎えたDream Theaterは5thアルバムとして、初のコンセプトアルバム「Metropolis Part 2: Scenes from a Memory(メトロポリス・パート2:シーンズ・フロム・ア・メモリー)」を発表します。

メトロポリス・パート2:シーンズ・フロム・ア・メモリーは名作として現在も人気が高いアルバムですが「もし評価が低ければバンド活動を諦めていた」とメンバーが語っています。
2000年代には、さらに5枚のアルバムを発表。精力的な活動と音楽性の凄まじさから世界最高峰のテクニカルバンドとしての地位を確立します。
しかし、2010年に創立メンバーのマイク・ポートノイが突如脱退。後任ドラマーを選出するオーディションには、世界中の腕利きドラマーが参加。オーディションの様子もファンに公開されました。結果、エクストリームやスティーヴ・ヴァイで活躍していたマイク・マンジーニが加入します。

2019年3月、最新アルバム『Distance over Time(ディスタンス・オーバー・タイム)』を発表。2020年には来日公演が予定されていましたが、世界的なパンデミックの影響で中止となりました。
DREAM THEATERの凄さ

Dream Theaterは、超絶技巧派バンドとして人気です。テクニック面の華やかさはもちろんですが、音楽的な表現力も両立しているのが凄いところ。ここでは、Dream Theaterの凄さを詳しく解説します。
Dream Theaterの凄さをざっくり言うと
- 圧倒的なまでの高い演奏技術
- 音色へのこだわり
- 遊び心がある
圧倒的なまでの高い演奏技術

Dream Theaterは、メンバー全員が凄まじい演奏技術を有しています。楽器を演奏した経験のある方なら、理解いただけると思うのですが、楽器の演奏は技術だけでなくかなり集中力も必要。そのため、プロミュージシャンでもノーミスって難しいです。しかし、Dream TheaterのライブではCDを流しているような完璧な演奏とライブ独特の臨場感を披露。
つまり、Dream Theaterの世界観を表現するために高いテクニックを用いています。結果として、高い演奏技術をステージで披露していますが、根幹にあるのは音楽的な表現です。
音色へのこだわり

Dream Theaterは技術面のこだわりだけでなく、バンドサウンドにもこだわってます。メタルバンドといえば激しく歪んだギターやバンド全体の音が大きいのが特徴ですが、人によっては苦手な方も多くいらっしゃるはずです。
Dream Theaterはいわば全員が主人公。Dream Theaterのバンドサウンドを言葉に表すなら、調和されたハーモニーです。全体がまとまっているので、聴き手にも心地良さが感じられます。
遊び心がある

Dream Theaterは音楽にストイックな一方で、ユニークや遊び心も備えています。元メンバーのマイク・ポートノイは、ドラムセットを2台合体させて、演奏曲で使い分けてました。ドラムソロでは、観客をステージに迎えて一緒にドラムを演奏したことも。
他にも、ジョーダン・ルーデスは演奏中のキーボードの回転・傾けなど派手なステージアクションをします。メンバーの姿が見えるライブならではの楽しさを披露してくれるのも魅力です。
Dream Theaterでおすすめの3曲

Dream Theaterの活動期間は、1985年から現在に至ります。そのため、音源の数は膨大です。「どの曲から聴けば良いのか…」となってしまうのも、無理もありません。ここでは、Dream Theaterの楽曲でも特に魅力が詰まったおすすめの3曲を紹介します。まずはこの3曲から聴いてみましょう!
Dream Theaterでおすすめの3曲
- Metropolis – Part I: “The Miracle and the Sleeper”
- Erotomania
- Scene Seven: I. The Dance of Eternity
Metropolis – Part I: “The Miracle and the Sleeper”
まず紹介するのは、2ndアルバム『Images and Words(イメージズ・アンド・ワーズ)』のMetropolis, Pt. 1: The Miracle and the Sleeperです。この曲はDream Theaterの代表曲としても有名。パズルのピースが綺麗にハマるようなドラマティックで美しい展開が聴きどころです。
プログレ・メタル・変拍子など、さまざまなテクニカル要素を感じさせながら、キャッチーなメロディーまで感じられます。9分超えの長い曲ですが、長さを感じさせない展開の豊富さは、さすが魅せるテクニカルバンド。
Metropolis – Part I: “The Miracle and the Sleeper”は、ボーカルのジェイムズ・ラブリエが加入前の1回目低迷期真っ最中の1992年に誕生しました。壮大な展開は、混迷の時期だったからこそ誕生したのかもしれません。
『Images and Words』は名作アルバム。アルバムジャケットのTシャツも発売されています。
Erotomania
Erotomaniaは、インストゥルメンタル(ボーカルなし)の曲です。癖になりそうな変拍子と美しいメロディの融合は、まさに圧巻。濃密なプログレ・メタル・スタイルを確立されています。
マイク・ポートノイ(ドラム)は、Erotomaniaが収録された3rdアルバム『Awake』でMAPEX(楽器ブランド)のドラムを使用。さまざまなジャンルに使用されるドラムをキットに導入しています。テクニカルさとグルーヴィーを感じる絶妙なドラミングも3rdアルバム『Awake』の魅力です!
Scene Seven: I. The Dance of Eternity
1992年発表の2ndアルバム『Images & Words』に収録された大作「Metropolis」の続編にあたる曲です。「Scene Seven: I. The Dance of Eternity」は、1999年発表のアルバム『Metropolis Part 2: Scenes from a Memory』に収録されました。
名作アルバム『Metropolis Part 2: Scenes from a Memory』が誕生したのは、凄腕キーボーディストのジョーダン・ルーデスが加入した頃でした。ジョーダン・ルーデスの加入は、Dream Theaterにとって強烈な起爆剤となります。『Metropolis Part 2: Scenes from a Memory』は不朽の名作といわれるほど、成功を収めます。
収録曲のなかでも「Scene Seven: I. The Dance of Eternity」は、難曲です。Dream Theaterのメンバーですら、演奏が困難と言ったほど。しかし、濃厚なDream Theaterの世界に触れられる曲でもあります。Dream Theaterらしさに触れたい方におすすめです!
Dream Theaterの壮大な曲を聴いてみよう!

Dream Theaterは、世界的に有名なプログレッシブメタルバンド。音楽ファンだけでなく、楽器を演奏するバンドマンにもリスペクトするファンが多いです。常にファンの期待を上回る作品を作り続けて、音楽界にも衝撃を与え続けています。完成度の高さだけでなく、濃厚な世界観も魅力です。ぜひ、彼らの素晴らしい音楽に触れてみてください。