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【崎の湯 レビュー】混雑具合、設備、絶景と温泉体験についても

崎の湯とは、和歌山県白浜町にある海とひとつになれる絶景の湯です。万葉の時代から歴代の天皇や貴族たちに愛されてきたこの露天風呂は、日本最古の湯のひとつとして知られ、今では500円で誰でも気軽にその恩恵にあずかることができます。この記事では、2025年6月に夫婦温泉旅行で崎の湯を訪れた筆者が崎の湯をレビューします。

1.崎の湯の温泉体験で外せないのは絶景と泉質

※イメージ画像ですが、実物にかなり近いと思ってます

崎の湯は海との一体化を感じられる露天風呂です。先端部で深く浸かると、太平洋とひとつになったような感覚が体感できます。ここでは、崎の湯でしかできない温泉体験について綴ります。

(1)露天風呂からのオーシャンビューと、見えるかどうか問題

崎の湯の最前部にある屋根なしの岩風呂では、打ち寄せる波しぶきが肌に届きそうなほど海との距離が近く、その臨場感に思わず息をのむほど。視界いっぱいに広がる太平洋と、絶え間なく響く波音に包まれて入る湯は、まさにここでしか味わえない圧倒的な開放体験です。

ここで問題になるのが「裸が見えないのか?」ということ。結論、男女ともに裸が見えないよう配慮がなされています
ただし、男性のほうは先端部に立つと近くの展望台から見えそうだと聞きました(筆者の夫談)。また、女性のほうもあまり先端部で堂々と立つと遠くの展望台がこちらから見えていたので、場所によってはまったく見えないとは言い切れません。

POINT

裸が見えないか心配な方は、屋根ありの部分で温泉を楽しみましょう
あまり気にならず、ここでしかできない温泉体験を求める方は先端部分に近づくと他にはない開放感が得られます。

(2)泉質と効能

崎の湯では、ナトリウム塩化物泉のかけ流し風呂が楽しめます。
ナトリウム塩化物泉は、体の芯から温まり、神経痛関節痛の改善に効果が期待できるるとされています。

以下に崎の湯の効能をまとめました。

効能期待できる効果
神経痛温熱効果により血行が促進され、痛みやしびれの軽減が期待できる
関節痛関節周辺の筋肉の緊張をほぐし、動きやすさや違和感の改善に寄与する
慢性皮膚病殺菌作用や皮膚の保湿効果により、湿疹やかゆみの症状緩和が期待される
婦人病冷えの改善やホルモンバランスの安定をサポートし、月経不順や更年期症状の緩和に効果的
参考:https://www.town.shirahama.wakayama.jp/soshiki/kanko/koen/shisetsu/pubric_spa/1450338115191.html

ナトリウム塩化物泉は入浴後に塩分が皮膚に付着して汗の蒸発を防ぐため、保温効果が高いとされています。

筆者の感想

脱衣所からすでにほんのりと硫黄の香りが感じられ、入浴中も空気の流れで硫黄の香りを感じられることがあったものの、きつくはなく、心地よい範囲内に思います。
保温力は高いと思いますが、ゆるやかに温まるので長風呂でじっくり楽しむことができました。全身浴と半身浴、休憩も織り交ぜながら計1時間ほど楽しみました。

(3)湯の華の量

崎の湯では、大量の湯の華(湯の花)が湯船に舞っています。
湯の華とは、温泉成分が空気や温度変化によって固まった温泉のかけらのようなもの。これほど豊富に湯の華が浮かぶ光景は珍しく、湯に浸かるだけで泉成分に包まれるような贅沢な感覚が味わえます。

筆者の感想

他の白浜温泉と比較しても、猛烈な量の湯の華でした。

身体に付着しても残ることはなく、入浴後にタオルで拭くときにも特に気になりませんでした

2.崎の湯の混雑状況について

※崎の湯の正面入り口

ここでは実際に訪問したときの状況と他の方のレビューなどももとに、崎の湯の混雑状況について綴ります。

(1)混雑しやすい時間帯と曜日

どうやら、土日の日中は混雑しやすいようです。
平日も運が悪いと混雑状態になるかもしれませんが、上記の画像のように浴室がいくつかあり、全体が階段状になっているので、複数名の方が来られた場合には人がいないほうへ移動するとパーソナルスペースを確保しやすいかと思います。

(2)快適に利用するための訪問タイミング

平日の日中に訪問したときは、海水浴シーズンでしたが比較的空いてました。
何人かご入浴されてたものの、時々1人状態になっていることもありました。
そのため、混雑を避けたい場合には平日11:00~13:00がおすすめです。

もし土日にしか訪問できない場合には、朝(7時~9時)を狙うと良いかもしれません。
朝7時から営業しているのは7月1日〜8月31日のみなため、その他の時期に訪問する際には注意しましょう。

3.崎の湯の設備と快適性

崎の湯は、湯舟かけ湯用の湯汲み場しかありません。

注意点

崎の湯では、シャンプーや石鹸は使用できないため注意しましょう。

(1)浴場内の設備

浴場内は、岩をくり抜いたような湯船と、かけ湯用の湯汲み場があるシンプルな造りです。屋根は場所によってあったりなかったりします。

また、全体が段差のある階段状になっているため、足元にはやや注意が必要です。
特に足腰が不安な方は、介助者と一緒に訪れると不安を軽減できます。
一部の岩はやや不安定な箇所もあり、うっかり足を乗せるとグラつくことも。自然の地形を生かした造りならではの魅力と、慎重さのバランスを意識して楽しむのがおすすめです。

(2)脱衣所

崎の湯の脱衣所は、屋外にある簡易的な造りですが、外から中が見えにくいように曲がり口で視線を遮るなど、最低限のプライバシー配慮はされています。
ただし、脱衣所に鍵付きロッカーは設置されていません入口すぐ横には100円式のコインロッカーがあるため、貴重品を預けたい方はそちらを利用するのがおすすめです。
車で訪れる場合は、車内の見えない場所に保管するなど、自分に合った管理方法を事前に検討しておきましょう。

(3)清潔感と管理状況

崎の湯は野外の露天風呂にも関わらず、比較的きれいな印象がありました。
和歌山県温泉協会様の崎の湯のページを確認したところ、毎日完全換水し、植物性有機薬剤を使用した清掃も実施しているとのこと。

さらに崎の湯で入浴していると、スタッフの方が頻繁にお湯の状態を検査・管理している様子がみられました。そのため崎の湯に関していえば、レジオネラ菌などをはじめとする細菌感染の不安はかなり少ないかと思います。

出典:https://www.wakayama-onsen.jp/area/shirahama/%E5%B4%8E%E3%81%AE%E6%B9%AF.html

(4)タトゥーについて

崎の湯はタトゥーがある方も入浴できるようです。※2025年8月時点の情報
一般的なマナーを守ってご入浴いただければ問題ないかと思いますが、不安な場合には入口前のスタッフの方にご確認ください。

4.崎の湯の基本情報

(1)所在地とアクセス

所在地和歌山県西牟婁郡白浜町1668番地
アクセス【バス】JRきのくに線「白浜駅」から明光バス「新湯崎行き」約15分 →「湯崎」下車 徒歩約5分
【車】紀勢自動車道「南紀白浜IC」より車で約15分

バスでアクセスする場合、バス停「湯崎」が最寄りとなります。
車の場合も無料の駐車場(15台分)が利用できるので、都合にあった方法でアクセスできます。

(2)営業時間と定休日

営業時間・10月1日~3月31日:8:00~17:00
・4月1日~6月30日、9月:8:00~18:00
・7月1日~8月31日:7:00~19:00
※最終入場は各終業時間の30分前まで
定休日無休(※メンテナンス等による臨時休業あり)

崎の湯はおおよそ年中無休で営業していますが、時期によって開始・終了時間がやや異なります
朝一番または終了間際のタイミングを狙って訪問する場合には、注意しましょう。

(3)料金体系

入浴料金3歳以上:500円
割引障害者(介助者含む):無料
備品タオル:200円コインロッカー:100円自動販売機あり

崎の湯は源泉かけ流しの露天風呂が、なんと500円で楽しめます。
シャンプーや石鹸の利用は不可ですが、その不自由さを考慮してもコスパ良く楽しめる空間かと思います。

(4)歴史

「崎の湯」は約1400年前、飛鳥・奈良時代から知られる歴史ある温泉で、当時は「牟婁温湯(むろのゆ)」と呼ばれていました。『日本書紀』や『万葉集』にも登場し、斉明天皇や持統天皇、文武天皇など歴代の天皇も訪れた名湯です。
熊野詣の途中には貴族たちも湯浴みに立ち寄り、道後・有馬と並び日本最古の三湯の一つとされています。

参考:https://www.town.shirahama.wakayama.jp/soshiki/kanko/koen/shisetsu/pubric_spa/1450338115191.html

6.崎の湯訪問をより楽しむためのヒント

ここでは、実際に崎の湯へ行った筆者が次の訪問も兼ねて、崎の湯訪問をより楽しむためのヒントを綴っています。

(1) 持ち物リスト

  • タオル ※現地販売あり
  • ヘアゴムやヘアクリップなどの髪留め(長髪の場合は必須)

タオルは崎の湯の現地でも購入できるので、忘れた場合にも取返しがつきます。
しかし長髪の方の場合、ヘアゴムやヘアクリップなどの髪留めは必須だと感じました。

また、日差しが強い時期に屋根なしの部分でくつろいでいると頭皮が日焼けします。
気になる場合には頭皮に日焼け止めを塗りましょう。

(2)周辺のおすすめ観光スポット・グルメ情報

今回訪れたときに満足度が高く、次も訪れたいと思った場所を紹介します。

①川久ミュージアム

川久ミュージアムは、私設美術館です。好景気だった頃、総工費400億円をかけて建てられた豪華絢爛なホテル川久と、美術品収集家でもある当時のオーナーが世界中から集めたコレクションを見ることができます。

以下の記事では、川久ミュージアムを含むホテル川久について紹介しています。

ホテル川久レビュー|温泉・建築・ビュッフェの感動体験をありのままに

②円月島

円月島(えんげつとう)は、白浜からかなり近い部分にある小島です。
日中に円月島を眺めながら、潮風に当たっているだけでも「白浜へきてよかった」と思えるはず。私たちはそうでした。観光船で穴を通過することも可能だそうなので、いつかやってみたいと思います。

③とれとれ市場

とれとれ市場は、西日本最大級の海鮮市場です。
観光地ではあるものの、イートインは良心的な価格で美味しい海鮮料理をいただくことができます。
お土産の種類が充実しているので、帰るときにこちらのとれとれ市場に寄るのもおすすめです。

7.まとめ:崎の湯は白浜観光するならぜひ訪れていただきたい貴重な温泉

崎の湯は、温泉好きの方にぜひ訪れていただきたい場所です。
雄大な太平洋を眺めながら、心地よい温泉に入ることは他ではなかなかできない体験になるかと思います。

一緒に行った夫は「ここは最高すぎる」と感想を残しています。
なんなら崎の湯目当てでもう一度白浜に訪れたいと思うほど、良い場所でした。