福田家は、高知・足摺岬(あしずりみさき)にある多数のリピーター・ファンを抱える民宿です。心が温まる田舎料理は絶品で、親しみやすい距離感の対応はどこか懐かしい気分にさせてもらえました。また、福田家の宿泊者は足摺国際ホテルの温泉に無料で入浴できることも魅力です。私たち夫婦は2025年5月に宿泊させていただきました。
この記事では、民宿福田家の宿泊レビューをお伝えします。
福田屋はこんな人におすすめ
- 海が見える場所で静かに過ごしたい
- 新鮮な魚料理を食べたい
- ジブリの世界のような田舎を感じたい
目次
1.民宿福田家のよかったところをレビュー
(1)とても清潔な設備と眺望
お部屋はもちろん、玄関部分など各設備が徹底的に掃除をされている印象でした。さらにお手洗いにもウォッシュレットが完備されており、ちょっとした階段部分にも手すりがあるなど利用者目線の配慮が行き届いています。
清潔感や利便性だけでなく、随所に切り花が飾られた華やかな空間だったのも嬉しく思います。訪問した日は女将さんが育ててらっしゃるジャスミンがとても良い香りで、到着したそのときから癒されました。

民宿福田家は全室オーシャンビュー。海からの爽やかな風が心地良く、そんな癒しの空間のおかげかここまで運転してくれた夫は到着早々、部屋で居眠りしてました。

深夜に何気なく海を見たとき、月の明るさに驚きました。まだ電気がなかった時代には、このような感じに見えていたのかもしれないと思いを馳せました。ピンボケで失礼いたします。

(2)足摺国際ホテルの温泉に無料で入浴できる
福田家で宿泊すると、足摺国際ホテルの温泉に無料で入浴させてもらえます。足摺国際ホテルは日帰り温泉は行っていませんので、宿泊以外だと福田家経由でしか入浴できないと女将さんから聞きました。足摺国際ホテルまでは大将が送迎してもらえます。
(3)絶品の田舎料理

新鮮な魚の透明感溢れる味わいと、盛り立ててくれるおかずたち。
カツオのタタキは、透き通るような鮮烈な味わい。厚めに切られたタタキを自家製ポン酢と青ネギ・玉ねぎとともにいただきます。土佐の風土と手間ひまが凝縮された、忘れられないひと皿でした。
さらにこの日の夕食のお刺身にメジナ(グレ)も登場。大将が「他ではなかなか食べられない」と教えてくれました。実際、メジナは魚屋さんやスーパーで見かけることは少なく、市場にあまり出回らない魚です。食べたい場合は、磯釣りの名人から譲ってもらうか、自分で釣るのが一般的な方法とされています。なお、桂浜水族館のメジナに関する紹介でも美味だと紹介されていました。

そんな感動し続けた翌朝の朝食では、さつま芋が入ったお味噌汁の美味しさに感動。どうにも女将さんによる自家製味噌を使用されているそうです。福田家に宿泊される場合、よほどの事情がない限り、お食事ありプランをおすすめします。

2.民宿福田家の気になったところをレビュー

気になる点を強いて挙げるなら、遠いことです。足摺岬は四国の最南端にあるため、周辺地域在住の方でない限り、気軽にはアクセスしづらいかと思います。しかしそんな不便な立地にあるからこそ、あの世界観を堪能できるのかもしれません。
3.民宿福田家経由での足摺国際ホテルの温泉情報

泉質 | 単純弱放射能泉(弱アルカリ性低張性冷鉱泉) |
源泉の泉温 | 不明 ※申し訳ございません。確認を忘れていました… |
入浴可能時間 | 5:30〜8:30 / 16:00〜23:30 |
設備 | 大浴場・露天風呂 |
日帰り入浴 | なし |
サウナ | なし |
単純弱放射能泉によるやさしい温かさを感じられます。弱アルカリ性で肌への負担が少なく、じっくりと楽しみやすいのも魅力です。源泉のあしずり温泉は蒸気灘から湧き出る天然ラドンの湯であり、空海も癒したと紹介されています。絶景の露天風呂は非日常感抜群です。
女湯のほうでは、売店で販売されている洗顔やパック、保湿クリームなどをお試しできるのも嬉しいポイント。気になる場合には洗い場と脱衣場で探してみましょう。
また、今回は温泉入浴のためだけに足摺国際ホテルを利用いたしましたが、スタッフの方は丁寧かつ心遣いも感じられ、とても好印象でした。
4.民宿福田家に1泊したときのプラン
1日目午前 | 出発 |
1日目午後 | 11:30 ジョン万次郎博物館 13:30 ジョン万次郎足湯 14:00 ジョン万次郎銅像近辺を散策 15:00 チェックイン 18:30~ 夕食 |
2日目午前 | 9:00 チェックアウト |
足摺岬へ行く目的は、民宿福田家とジョン万次郎博物館へ行くことでした。足摺岬のある土佐清水市は、ジョン万次郎の大河ドラマ誘致活動をしており、地元の方々も熱心な印象でした。

ジョン万次郎博物館は、その生きざまを紹介する展示物から現代を生きる人にも響く、苦難を乗り越えるメッセージを感じられることが魅力です。
レプリカから本物まであらゆる展示物があり、ジョン万次郎の漂流から国を動かす英雄になるまでの変遷を知ることが可能です。なかでも捕鯨船や帆船のレプリカは細部まで極めて精巧に作られており、手軽なサイズながら立体の臨場感がありました。
ジョン万次郎足湯は無料の足湯施設で、海蝕洞・白山洞門(はくさんどうもん)の絶景を眺めながら利用できます。100円でタオルを購入でき、駐車場も無料なので、気軽に立ち寄ることが可能です。海や白山洞門の風景、展示物などを眺めてゆっくりと休憩できます。
5.民宿福田家の総評
民宿福田家は、ただ泊まるだけの宿ではなく、「遠くてもまた来たい」と思わせてくれる特別な場所でした。お部屋の清潔さや、全室オーシャンビューという贅沢な眺望、そして地元の旬を生かした料理の数々が、訪れる人の心と体を癒してくれます。
アクセスは確かに簡単とはいえませんが、それも含めて非日常の旅の醍醐味。都会の喧騒から離れ、海と自然と人のあたたかさに包まれたい方に、心からおすすめしたい民宿です!
6.あとがき
静かな海を望む全室オーシャンビューの客室、地元の旬を活かした手作りの料理、足摺国際ホテルの温泉との連携、そして温かく迎えてくれるご夫婦の人柄…。どれを取っても「わざわざ訪れる価値のある場所」だと感じました。民宿福田家様、今回の旅では本当にお世話になりました!
今回の四国旅行では、海岸沿いで大規模な工事が行われている様子をよく見かけました。後ほど調べてみたところ、どうにも南海トラフ地震対策のようでした。(参考:https://www.skr.mlit.go.jp/kochi/study/nankoku.pdf)
民宿福田家の女将さんと大将はもちろん、今回出会った四国の人々も本当に温かい人ばかりと感じたこともあり、未来永劫、何事もないことを祈るばかりです。