本ページは広告・PRが含まれています

行く前に知りたい!バナナワニ園の「凄さ」とは?見どころ・楽しみ方を凝縮

ワニバナナというユニークな組み合わせに、どこか昭和のレトロ観光地を想起される方もいらっしゃるかもしれません。しかし実際に訪れてみると、バナナワニ園はその印象を大きく覆す、見応えと魅力にあふれた施設でした。

今回は夫婦で訪れた熱川バナナワニ園の見どころ・楽しみ方について紹介します。2025年2月時点の情報となりますので、最新情報や詳細については熱川バナナワニ園の公式サイトでご確認ください。

1.バナナワニ園の凄さとは?唯一無二の展示と取り組み

希少な動物たちとの出会い、南国ムードに包まれる植物エリア、そして長年にわたる研究・飼育の功績など、バナナワニ園には様々な魅力があふれています。
バナナワニ園の凄さについて、具体的な展示や実績を通じてご紹介します。

(1)日本だとここでしか出逢えない動物たち

バナナワニ園では、約16種類・約100頭ものワニが飼育されています。
国内でもこれほど多くのワニを一度に見られる施設は他にありません。しかも、注目すべきはワニだけではありません。日本で唯一ここで飼育されているアマゾンマナティニシレッサーパンダなど、貴重な動物たちとの出会いも大きな魅力です。

迫力あるワニに圧倒されつつ、愛らしい動物たちに癒される」そんなギャップのある体験ができるのも、バナナワニ園ならではです。以下では、日本だとバナナワニ園でしか出逢えない動物たちをなるべく写真つきで紹介します。

①イリエワニの希少個体

2023年、バナナワニ園の開園65周年を記念して新たに仲間入りしたのが、イリエワニの白変種です。
通常のイリエワニは緑褐色の体色ですが、こちらの2頭は全体的に白く、神々しさすら感じる独特の存在感を放っていました。
名前は「きぼう」と「ひかり」。イリエワニといえば大型で荒々しいイメージがあるかもしれませんが、この白ワニたちは、力強さの中に静けさと美しさがありました。

②アマゾンマナティー

アマゾンマナティーが見られるのは、日本ではバナナワニ園だけ。一生を水の中で過ごす完全水生の哺乳類で、最大3mほどに成長します。

大きな体格に反して、やさしい目元とおっとりした動きが印象的でした。
私たちが訪れたときには、水の中でキャベツをはむはむと食べながら、ガラス越しに近づいてきてくれる場面も。
バナナワニ園の公式サイトによれば、アマゾンマナティーは子どもや女性が大好きで、気に入った相手には何度もガラス面に浮かんでくるのだそうです。

名前は「じゅんと」。1969年に来園し、すでに60歳を超えているようでした。
年齢を感じさせないその元気で好奇心旺盛な様子は、スタッフの皆さんの深い愛情があるからかもしれません。

③ニシレッサーパンダ

ニシレッサーパンダは、他の動物園等で展示されているシセンレッサーパンダと比べると全体が白っぽく尾の縞模様がぼんやりとしています。
上記の写真は木の上で寝ているニシレッサーパンダを撮影したものです。地上にあまりいない場合には、上を見上げるとニシレッサーパンダが居眠りしているかもしれません。

(2)植物エリアは想像以上、圧巻の熱帯楽園

バナナワニ園には、温泉熱を活用した8つの温室があり、天候に左右されることなく熱帯植物の世界を満喫できます。

写真に写っているのは、色鮮やかで存在感のあるブーゲンビリア。温室内では、このような色彩豊かな植物に囲まれながら、非日常的な空間をゆったりと散歩できます。

園内では、原種ランだけでも約1,500種、バナナは20種類、さらに「これ本当に植物の名前!?」と驚くような珍奇植物まで揃い、常時およそ5,000種以上の熱帯植物が展示されています。

なかでも印象的だったのが、水生植物温室の景観。
オオオニバスが浮かぶ広々とした水辺には、約60種類の熱帯スイレンが一年を通じて咲き誇り、天井のガラスと葉の緑が水面に映る絵画のような風景が広がっていました。

(3)バナナワニ園が残してきた凄い実績

単に珍しい動物や植物を集めて展示するだけでなく、バナナワニ園は動物園・植物園として類稀なる功績を数多く残しています。
その実績は、日本の動物園・植物園の歴史に名を刻むものばかり。ここでは、その中でも特に注目すべき画期的な取り組みと成果の一部をご紹介します。

①1968年にワニの人工孵化に成功(日本初)

※イメージ画像

熱川バナナワニ園は、1968年に日本で初めてワニの人工孵化に成功した施設として知られています。
当時の日本では、ワニの繁殖は極めて難しく、特に人工的に温度・湿度を管理しての孵化は前例のない試みでした。
こうしたなか、バナナワニ園では温泉の地熱を利用して人工的な熱帯環境を整備し、飼育環境と繁殖技術を独自に発展させます。その成果として1968年に初の人工孵化に成功し、日本の動物園史において大きな節目を刻むこととなりました。

この功績を支えたのが、園の初代園長・木村亘氏の尽力です。孵化成功の前年には、繁殖に成功していた鬼山地獄を視察し、飼育技術の向上に努めたとされています。

出典:國學院大學学術情報リポジトリ熱海鰐園に関する一考察 : 静岡県動物園史上の意義

②1975年ヒスイカズラの開花に成功(日本初)

※イメージ画像

ヒスイカズラ(別名:ジェードバイン/女王の耳飾り)は、フィリピン原産のマメ科のつる性植物で、熱帯でも限られた環境でしか花を咲かせない非常にデリケートな品種です。
その幻想的な花色と珍しさから、「育てるのは難しい」とされてきたこの植物を、バナナワニ園では1975年、日本で初めて開花させることに成功しました。天井から房状に垂れ下がるヒスイカズラの群れに囲まれると、日常を忘れてしまいそうなほど幻想的な時間が流れます。

2.園内を効率的に巡る!3つのエリアの見どころを解説

バナナワニ園は「本園・ワニ園」「本園・植物園」「分園・果樹園」の3つのエリアに分類されます。
スムーズな順路としては「本園・ワニ園」→「本園・植物園」→「分園・果樹園」がおすすめです。
ここでは各エリアの見どころを紹介します。

(1)ワニの迫力に圧倒される「本園・ワニ園」

「本園・ワニ園」には大小さまざまなワニが飼育されています。
怪獣のような大きさのイリエワニ、ぼってりとくつろぐニューギニアワニ、個性的な顔立ちのコビトカイマン…。

展示物も充実しているので、爬虫類マニア・ワニマニアでなくとも楽しく観覧できます。

ここでぜひ見ておきたいのは、キュートな立ちワニです。
水槽越しにワニを観察すると、2足歩行で器用に立っており、そこから立ちワニと命名されています。
脱力感ある立ちワニポーズは、ワニをかわいい生き物として見られる瞬間となるでしょう。
立ちワニに癒されてから、さらに歩き進めると少し物々しいものも…。

(2)アマゾンマナティーがいるのはここ「本園・植物園」

「本園・植物園」には、アマゾンマナティーが展示されています。
観葉植物原種ランも展示されており、ここから一気にゆったりとしたムードに。
熱帯スイレンが展示されている温室では、まるで異国に来た気分に浸れること間違いなしです。
無料マイクロバスがある「本園・ワニ園」に戻るように巡ってみましょう。

(3)貴重な果実が実る「分園」

分園に到着したら、まず目に入るのはワニ放流池です。
ワニ放流池に訪れたときは、快晴で真冬なのに暖かく、ワニが目を細めて気持ちよさそうに日光浴してました。
そのすぐ近くでレッサーパンダも展示しています。
もこもこのレッサーパンダが愛らしく展示されており、無骨なワニと並ぶこの平和すぎるコントラストが笑えます。

分園には他にも、フラミンゴ、クロトキ、ゾウガメなど様々な生き物が展示されています。
フラミンゴとクロトキは同じエリアにいましたが、ちょうど食事中だったからか、なんだかピリついた空気感でした…。普段は仲良しなのか、はたまたご近所トラブル中なのか…そんな想像をめぐらせるのも展示の醍醐味です。
大迫力のゾウガメはなんと100歳を超えているそうです。園内にいる誰よりも、このゾウガメが一番の年長者だと思えば不思議な気分になりました。

バナナやパパイヤ、カカオといった熱帯果樹の実りの様子も楽しめます。
果実がそのまま温室の中で実っている様子は、どこかユーモラスで、不思議な南国ムードに包まれます。
動物と植物、それぞれの生命力が自然に調和する分園は、まさに異国の楽園をそっくりそのまま切り取ったような空間でした。

3.バナナワニ園をさらに楽しむ!おすすめの体験とグルメ

バナナワニ園の見どころは、ワニや植物だけではありません。
展示を満喫したあとは、園内ならではの体験やグルメもぜひ楽しんでほしいポイントです。
ここでは、来園の思い出をさらに彩ってくれる、ちょっとした「+α」の楽しみ方をご紹介します。

(1)園内限定の熱帯フルーツ&バナナスイーツを堪能

バナナワニ園のフルーツパーラーでは、バナナをはじめとする園内のフルーツをいただくことが可能です。
なかでもフレッシュバナナのトロピカルでさっぱりとした風味は、普段食べ慣れているバナナとはまるで別物で、まさに本物の南国果実といった味わいでした。
ここで提供されるカレーも見逃せません。
スパイスがほどよく香る本格派でありながら、辛すぎることはなく、むしろコク深くまろやか。バナナのほのかな甘みと調和することで、ここでしか味わえない一皿に仕上がっていました。

(2)おもしろ&かわいい!限定グッズでお土産選び

バナナワニ園では、ここでしか手に入らないオリジナルグッズも豊富にそろっています。
ぬいぐるみや文房具、お菓子や雑貨までラインナップが充実していて、お土産選びに迷ってしまうほど。

私は普段、部屋のぬいぐるみが増えすぎないように自重しているのですが…今回は別です。
前々から来たかったバナナワニ園では、どうしても記念に残したくて、小さめサイズの「熱川ばにおくん」のぬいぐるみをお持ち帰りしました。
手のひらサイズで場所を取らず、それでいてしっかりかわいい。我ながらナイス判断だったと思っています。

(3)迫力満点!ワニの餌やりを観察

季節によって頻度はまちまちですが、バナナワニ園では迫力満点のワニの食事風景を観察できます。
餌は鶏肉のようです。
私たちは見られませんでしたが、いつかチャンスがあれば見たいと思います。

4.アクセス情報と来園前に知っておきたいポイント

バナナワニ園を最大限に楽しむには、事前にアクセスや混雑状況を把握しておくと安心です。
ここでは、スムーズに訪れるための基本情報や、知っておくと便利なポイントをご紹介します。

(1)営業時間・入場料金

バナナワニ園は定休日はなく、年中無休で営業しています。※臨時休業が不安な場合、念のためバナナワニ園の公式サイトで確認しておくと安心です。

  • 営業時間:9:00〜17:00(最終入園 16:30)
  • 定休日:なし(年中無休)
  • 駐車場:無料(大型バス10台・乗用車150台)

※ペットの入園は不可。補助犬(盲導犬・介助犬・聴導犬など)については、売店・フルーツパーラー・ジューススタンドのみ同伴可です。

入園料金については、以下のとおりです。

区分入園料
大人(中学生以上)2,000円
こども(4歳〜小学生)1,000円
4歳未満無料

なお年間パスポートも販売しており、大人4,600円・こども2,300円で購入できます。

(2)アクセス方法(電車・車)

バナナワニ園の最寄り駅は、伊豆急行線の伊豆熱川駅です。
東京方面からのアクセスもよく、東京駅から約2時間で到着できます。

また、園内には無料駐車場(乗用車150台・大型バス10台分)が完備されており、ドライブでも安心して訪れられます。海沿いを走る国道135号線は、眺めも抜群でちょっとした観光ドライブ気分も味わえます。

(3)雨の日でも楽しめるバナナワニ園

バナナワニ園はほとんど屋内施設といっていいほど、多くの場所に屋根があります。
温室に屋根が設置されているのはもちろん、展示ゾーンにも屋根が多い印象でした。
熱川駅からほとんど駅直結なうえ、無料のマイクロバスで本園~分園間の移動にも不便がありません。
そのため、バナナワニ園なら雨の日でも傘を差さずに楽しむことが可能です。

(4)混雑を避けるためのヒント

私たちが訪れたときは真冬(2月)の平日でしたが、日中は人が多く混雑していました。
しかし、14~15時を過ぎると混雑が落ち着いてきたような印象でした。

また、チケット購入で列に並ぶことに抵抗がある場合には前売り券の利用がおすすめです。
前売り券はバナナワニ園の公式サイトや熱川駅の窓口でも購入できます。

5.まとめ:驚きと癒しの1日を、バナナワニ園で

約100頭ものワニに出会える展示や、日本初のワニ人工孵化の実績、レッサーパンダやゾウガメなど多彩な動物たち、さらには園内で栽培されたバナナやカカオを使ったフルーツパーラーのグルメまで、バナナワニ園は見どころ満載です。
非日常を味わいたいとき、南国気分を味わいたいときは、ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。

6.あとがき

筆者がバナナワニ園を知ったきっかけは、漫画『テルマエ・ロマエ』でした。
爬虫類好きの私にとって、バナナワニ園はいつか必ず行きたい場所になりました。
約10年後にようやく訪問が叶い、次は「再来したい場所」へ。
次に訪問するときには、小さなバナナスパイニーテールイグアナさんも大きくなっているかもしれません…。