
整骨院のブログで基本となるのは、ケガや痛みを抱えたユーザーが来院前に迷っていることに答える記事を書くことです。「この痛みで保険が使えるのか」「病院と整骨院のどちらに行けばよいのか」「部活を休まずに通えるのか」といった疑問への答えは、検索で新しいユーザーとの接点になり、どの院に行くか比べている人の判断材料にもなります。
一方で、整骨院・接骨院には柔道整復師法による広告の制限があり、2025年2月には厚生労働省が「あはき・柔整広告ガイドライン」を定めています。そのため、効果や保険の書き方には業種ならではの注意が必要です。
本記事では、個人で整骨院・接骨院を営む柔道整復師を対象に、記事の型と例文、広告ルールに沿った書き方を、公的機関が紹介する整骨院の事例を交えて解説します。読み終えたその日に、1本目の記事を書き始められます。
1.整骨院のブログはケガや痛みで迷うユーザーの判断材料を書く

整骨院のブログは、来院前のユーザーが迷っていることに答える記事を中心に書きます。保険が使えるか、病院とどう違うか、何回くらい通うのか、予約は必要かといった疑問に答えておくと、ケガをして急いで院を探している人にも、どの院にするか比べている人にも役立ちます。
整骨院と接骨院は、どちらも柔道整復師が施術を行う施術所の呼び方で、協会けんぽの案内でも並べて扱われています。本記事の内容は、どちらの名前で営む院にも当てはまります。
出典:協会けんぽ「柔道整復師のかかり方」(2026年11月確認)
(1)整骨院を探すユーザーが来院前に確かめたいこと
ユーザーが来院前に確かめたいことは、ケガの種類や状況によって違います。初めて整骨院に行く人は、保険や病院との違いに加えて、予約の要否や持ち物、服装まで不安に感じることがあります。
- 保険が使えるケガかどうか
- 骨折が疑われるときに、病院と整骨院のどちらへ行くか
- 部活や仕事を続けながら通えるか、通院の回数の目安
- 予約が必要か、待ち時間はどのくらいか
- 初めての来院で持っていくもの(保険証など)
- 施術を受けるときの服装、着替えの有無
院のユーザー層に合わせて、これらを例に自院でよく受ける質問に置き換えて考えます。
(2)Googleビジネスプロフィール・予約サイト・SNS・自院ブログの役割の違い
発信する場所ごとに得意なことが違います。自院ブログは、保険の扱いやケガの対処、院の方針といった詳しい説明を残しておける場所です。
| 媒体 | 見つけられ方 | 得意な内容 | 情報の残り方 |
|---|---|---|---|
| Googleビジネスプロフィール | 地図で「近くの整骨院」を探す人 | 受付時間・場所・口コミ | 基本情報は残り、投稿は流れやすい |
| 予約サイト | 空き枠や地域で比べる人 | 空き状況と予約 | 掲載の仕様に左右される |
| Instagram・LINE公式アカウント | すでに院を知っている人 | 院の雰囲気、通院中のユーザーへの連絡 | 新しい投稿に埋もれやすい |
| 自院ブログ | ケガや保険の疑問を検索する人 | 保険の扱い、ケガの対処、院の方針 | 記事として残り、検索から読まれ続ける |
なお、ガイドラインではSNSの書き込みが条件によって「広告」として扱われるため、自院ブログの内容をSNSに転用するときは表現を見直します。
2.整骨院のブログを書き始める前に決めておくこと

書き始める前に、新規のユーザーが増えない理由を整理し、自院の強みと読んでほしいユーザー、受付の混雑の波に合わせた更新計画を決めておきます。
(1)新規のユーザーが増えない理由を整理する
新規のユーザーが増えない理由は、院によって違います。近くに整骨院・接骨院・整体院が多く、看板や院名だけでは違いが伝わっていない場合もあれば、保険施術と自費メニューの違いがユーザーに伝わっていない場合もあります。
理由を確かめるには、問診票や予約台帳を振り返ります。どんな負傷で、どの年代の人が、どこから来たか、そして何を見て来院したかを数か月分ほど並べると、来てほしいのに来ていない層や、伝わっていない情報が見えてきます。
振り返りを生成AIで整理する場合は、ユーザーの氏名や負傷の内容など、個人を特定できる情報を入力しないようにします。個人情報保護委員会も、生成AIサービスに個人情報を入力する際の注意を呼びかけています。
出典:個人情報保護委員会「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等」(2026年11月確認)
(2)自院の強みを「選ばれる理由」として言葉にする
自院の強みは、「自院が得意なこと」「ユーザーが求めていること」「近くの院が打ち出していないこと」の3つが重なるところにあります。強みは「技術が高い」という自己評価で書くより、ユーザーの困りごとをどう解決できるかという事実で書くと伝わります。
| 観点 | 手がかり | 記入例 |
|---|---|---|
| 自院が得意なこと | 来院の多い負傷、院長の経験 | 捻挫や打撲など外傷の施術、テーピング |
| ユーザーが求めていること | 問診や受付でよく聞かれる要望 | 土日・夜間の受付、駐車場、子どもの付き添いのしやすさ |
| 近くの院が打ち出していないこと | 近隣の院のホームページやGoogleビジネスプロフィール | 19時以降も受け付けている院が近くに少ない |
なお、ガイドラインでは、院の名称に「スポーツ」「交通事故専門」「むちうち専門」など、対象者や施術内容を限定する言葉を入れることは認められていません。強みは院名やキャッチコピーにするより、ブログ本文で事実として説明します。
(3)読んでほしいユーザーを一文で決める
振り返りで見えたユーザー像と自院の強みが重なる部分を、一文で書いておきます。
- 部活中に足首や手首を痛めた〇〇市の中高生と、その保護者
- 仕事帰りの19時以降にしか通えない、ぎっくり腰を繰り返す30〜40代の会社員
- 庭仕事や段差での転倒が心配な、近所に住む70代のユーザーと家族
得意なケガやユーザー層ごとに一文ずつ決めておき、記事ごとに向ける相手を選びます。なお、ぎっくり腰のように慢性化しやすい症状は、負傷の原因や状態によって保険の対象かどうかが変わるため、記事では保険の扱いを言い切らないようにします。
(4)受付の混雑の波に合わせて更新計画を立てる
受付が混みやすい夕方や土曜の午前を避け、「休憩時間に30分」「休診日に1本」のように書く時間を決めておくと続けやすくなります。
ケガが増える時期も計画に入れます。時期は地域や院のユーザー層によって違うため、自院の予約台帳で来院が増える時期を確かめ、その1〜2か月前に関連する記事を公開しておくと、探している人に届きやすくなります。毎週の更新にこだわらず、落ち着いた時期にまとめて書きためておく方法も有効です。
3.整骨院のブログで書く記事テーマの見つけ方

整骨院のブログ記事のテーマは、受付・問診・施術中に受けた質問、検索候補と口コミ、季節・部活・行事のケガから見つかります。生成AIを使えば、候補をさらに広げられます。
(1)受付・問診・施術中に受けた質問を「質問メモ」にためる
ユーザーから受けた質問は、これから来院する人も抱えている疑問です。受けた質問と回数、質問した人、記事テーマへの言い換えを質問メモに記録しておくと、書くことに困らなくなります。
| 受けた質問 | 回数 | 質問した人 | 記事テーマへの言い換え |
|---|---|---|---|
| 寝違えも保険で診てもらえるのか | 月5回 | 30〜50代の会社員 | 整骨院で健康保険が使えるケガと、使えない症状の違い |
| 捻挫に湿布と冷やすのはどっちがいい | 月4回 | 部活の中高生の保護者 | 足首をひねった直後に自宅でしておくことと、来院の目安 |
| 初めてでも予約なしで行けるか | 月3回 | 初めての人 | 初めての来院の流れと持ち物、予約の要否 |
| 自費のメニューは1回いくらか | 月2回 | 通院中の人 | 自費メニューの内容と料金、保険施術との違い |
質問を記事テーマに言い換える考え方は、「お店のブログの書き方」でも紹介しています。
(2)検索候補と口コミからユーザーが使う言葉を確かめる
開業直後で質問メモが少ない院は、検索候補と口コミを手がかりにします。Google検索で「整骨院」「接骨院」「捻挫」などの言葉を入力すると表示される候補は、実際に検索されている言葉をもとに表示されます。
Googleビジネスプロフィールや予約サイトの口コミで繰り返し出てくる言葉も、テーマの手がかりになります。「説明がわかりやすい」「待ち時間が短い」といった声が多い点は、その内容を詳しく伝える記事にできます。
出典:Google 検索ヘルプ「Google の予測入力候補の仕組み」(2026年11月確認)
(3)季節・部活・行事のケガからテーマを出す
時期ごとに増えやすいケガを先に記事にしておくと、来院が増える前から検索で見つけてもらえます。
| 時期 | 増えやすいケガ・話題 | 記事テーマの例 |
|---|---|---|
| 春(4〜5月) | 新学期と部活の始まり、新生活の運動不足 | 部活を始めたばかりの中学生に多い足首の捻挫と、来院の目安 |
| 夏(6〜8月) | 大会シーズン、熱中症 | 大会前にケガをしたときの通院の考え方 |
| 秋(9〜11月) | 運動会・マラソン大会 | 運動会で転んで手首をついたときに確かめたいこと |
| 冬(12〜2月) | 雪道や凍結での転倒、大掃除 | 凍った道で転んだあとに痛みが続くときの相談先 |
表は例として使い、時期は自院の予約台帳で確かめます。なお、熱中症のように整骨院の施術の対象ではない話題は、予防の一般的な情報にとどめ、体調が悪いときは医療機関を受診するよう案内する書き方にします。
(4)生成AIでテーマの候補を広げる
生成AIに院の条件を伝えると、テーマの候補を一度に20個ほど出せます。【】の中を書き換えて使います。
あなたは整骨院のブログ記事の企画担当です。次の条件で、ブログ記事のテーマ案を20個出してください。
・地域:【例:〇〇県〇〇市】
・読んでほしいユーザー:【例:部活中に足首や手首を痛めた〇〇市の中高生と、その保護者】
・受付や問診でよく受ける質問:【例:捻挫は保険で診てもらえるか、練習を休まずに通えるか】
・自院で受け付けている施術:【例:保険施術(捻挫・打撲など)、自費メニュー(テーピング指導など)】
・条件:ケガをした人が検索しそうな言葉をテーマに入れる。効果を約束する表現や、保険の対象ではない症状を対象のように書く表現は使わない
AIの候補には、保険の対象ではない症状を対象のように書いたものや、効果を言い切ったものが混ざる場合があります。院の実情と広告ルールに照らし合わせ、書けるものだけを選びます。
4.整骨院のブログ記事の書き方

整骨院のブログ記事は、「結論→理由→院での具体例→注意点→受付時間と予約方法」の型で書き、タイトルでケガや悩みと答えが伝わるようにします。
(1)ケガや来院前の不安に答える記事の基本の型
型の考え方は「お店のブログの書き方」で紹介しているものと同じで、整骨院では5段それぞれに院ならではの情報を入れます。特に大切なのは、「院での具体例」と「注意点」です。
「院での具体例」には、問診・確認すること・施術の内容・所要時間といった来院したときの流れを書くと、初めての人の不安が小さくなります。「注意点」には、保険の対象になる条件、医療機関の受診が必要な場合、回復の早さには個人差があることを書きます。
(2)型に当てはめた例文
例文中の受付時間などは架空のものです。
タイトル:〇〇市の整骨院|部活で足首をひねったときに、来院前にしておくことと保険の扱い
【結論】部活中に足首をひねったら、まず練習を中断して足首を冷やし、腫れや痛みの強さを確かめてください。外傷による捻挫であることがはっきりしている場合、整骨院・接骨院の施術には健康保険が使えます。
【理由】ひねった直後に無理に動かすと、腫れが強くなることがあります。協会けんぽの案内では、整骨院・接骨院で健康保険が使えるのは、外傷性の打撲・捻挫・挫傷(肉離れなど)と、骨折・脱臼(応急処置を除き医師の同意が必要)とされています。
【院での具体例】当院では、まずいつ・どのような動きでひねったかをお聞きし、腫れや押したときの痛み、足首を動かせる範囲を確かめてから、患部の固定やテーピングを行います。初回は問診と施術で40分ほどです。練習への復帰の時期は、状態を見ながら保護者の方とも相談して決めています。
【注意点】腫れが強い、足首の形が変わっている、体重をかけられないといった場合は、骨折の可能性もあるため、先に医療機関を受診してください。回復までの期間には個人差があります。
【受付時間と予約方法】平日は20時まで、土曜は17時まで受け付けています(日曜・祝日休み)。部活帰りに来院される場合は、お電話でご予約いただくと待ち時間が少なくなります。初めての方は保険証をお持ちください。
保険の扱いは公的な説明に沿って書き、医療機関の受診をすすめる場合も示しておくと、ユーザーが安心して判断できます。
出典:協会けんぽ「柔道整復師のかかり方」(2026年11月確認)
(3)型が埋まらないときは最近来院したユーザー1人を思い出して書き出す
型が埋まらないときは、同じ質問をしてきたユーザーを1人思い出し、次の4つを順に書き出します。
- 最初に聞かれたこと
- 問診で確かめたこと
- 施術でしたこと
- 帰り際に伝えた注意
問診と施術の内容は「院での具体例」に、帰り際の注意は「注意点」に当てはめられます。記事にするときは、年齢・学校名・負傷の経緯など本人が特定される情報は変えるか省き、施術の結果には個人差がある前提で書きます。
(4)タイトルに「ケガや悩み」と「答え」を入れる
タイトルには、ケガや悩みと、その答えを入れます。ケガをした人は「足首 ひねった 整骨院」「捻挫 保険」のように、困っていることをそのまま言葉にして検索するためです。Googleも、ページの内容を表す具体的でわかりやすいタイトルを付けることを勧めています。
| 修正前 | 修正後 |
|---|---|
| 足首の捻挫について | 足首をひねった直後に自宅でしておくことと、整骨院に来院する目安 |
| 保険について | 整骨院で健康保険が使えるケガと、使えない症状の違い |
| 新メニューのご案内 | 自費メニューの内容と料金|保険施術との違いと受け方 |
地域名は、すべての記事に入れる必要はありません。受付時間や駐車場など、「〇〇市 整骨院」のように地域とセットで探される院の情報を扱う記事に入れると、探している人に伝わります。
出典:Google 検索セントラル「タイトルリンク」(2026年11月確認)
事例|ブログの更新を最優先にし、タイトルと見せ方を見直して売上が前年比130%に(沖縄県うるま市)
2017年に創業し、個人事業として営むおきなわ整骨院は、認知度を上げて新しい顧客を増やすため、沖縄県よろず支援拠点に相談しました。しばらく止まっていたブログの更新を最優先にし、ブログのタイトルや表示の方法を見直したほか、英語のメニューも加えています。院長は助言を3か月実行すると決めて取り組み、院内の感染対策や施術の事例、院長と来院者の写真を発信して安心感を伝えました。その結果、新型コロナウイルスの影響を受けながらも、売上は前年比130%となり、新規の顧客も増えています。
出典:沖縄県よろず支援拠点【note 公式】「支援事例「顧客増へ認知度を上げたい」」(2020年10月11日掲載、2026年11月確認)
この事例は2025年のガイドライン策定前のものです。施術の事例や来院者の写真を載せる場合は、広告ルールと写真の同意を確かめてから掲載します。
5.整骨院のブログで守りたい広告ルールと保険・口コミの書き方

整骨院・接骨院の広告は、柔道整復師法第24条で広告できる事項が限られています。さらに厚生労働省は、2025年2月18日付で「あはき・柔整広告ガイドライン」を通知しました。ガイドラインでは、自院のウェブサイト等は原則として法の規制対象となる広告に当たらないとしつつ、ウェブサイト等に掲載すべきでない事項と掲載すべき事項を示しているため、ブログもこの考え方に沿って書きます。
(1)柔道整復師法と広告ガイドラインでのブログの扱い
柔道整復師法第24条は、柔道整復師である旨や氏名・住所、施術所の名称・電話番号・所在地、施術日・施術時間、厚生労働大臣が指定する事項以外の広告を禁じています。指定する事項には、「ほねつぎ(又は接骨)」、医療保険療養費支給申請ができる旨、予約に基づく施術、休日・夜間の施術、出張による施術、駐車設備などがあります。また、広告できる事項であっても、柔道整復師の技能・施術方法・経歴にわたる内容は認められていません。
ガイドラインは、①誘引性(利用者を誘う意図がある)、②特定性(施術者や施術所が特定できる)、③認知性(一般の人が知ることができる)の3つをすべて満たすものを「広告」とし、ウェブサイト等は利用者が自ら検索して閲覧するため、原則として規制対象の広告に当たらないとしています。
| 発信の場所 | ガイドライン上の扱い |
|---|---|
| 自院のホームページ・ブログ | 原則として規制対象の広告に当たらない。ただし掲載すべきでない事項・掲載すべき事項あり |
| バナー広告・検索連動型広告 | 3つの要件を満たせば広告として扱う |
| SNSの書き込み | 3つの要件を満たせば広告として扱う(公開範囲を限った場合も同様) |
| 院のスタッフ個人のブログ | 原則として対象外。院のサイトとリンクなどで一体的に運営されている場合は配慮が必要 |
| 看板・チラシ | 広告として、広告できる事項に限られる |
ただし、ブログなら何を書いてもよいわけではありません。Googleビジネスプロフィールの投稿の扱いはガイドラインに明記されていないため、判断に迷う場合は、施術所の所在地を管轄する保健所などに確認します。なお、法に違反する広告には、30万円以下の罰金の規定があります。
出典:厚生労働省「あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師に係る広告等」、厚生労働省「指針~あはき・柔整広告ガイドライン~」、厚生労働省「柔道整復師法(抄)」、厚生労働省「柔道整復の業務又は施術所に関して広告し得る事項」(2026年11月確認)
(2)保険が使える範囲は公的な説明に沿って書く
保険を扱う記事は、協会けんぽなどの公的な説明と矛盾しないように書きます。協会けんぽの案内では、健康保険の対象と対象外を次のように示しています。
| 区分 | 協会けんぽの案内で示されている例 |
|---|---|
| 健康保険の対象になる | 急性などの外傷性の打撲・捻挫・挫傷(肉離れなど)、骨折・脱臼(応急処置を除き医師の同意が必要) |
| 対象にならない(症状・目的) | 単なる肩こりや筋肉疲労、慰安目的のあん摩・マッサージ代わりの利用、病気(神経痛・リウマチ・五十肩・関節炎・ヘルニアなど)からくる痛み・こり |
| 対象にならない(負傷の経緯) | 過去の交通事故等による後遺症、仕事中や通勤途上におきた負傷 |
ブログでは、「肩こりも保険で受けられます」と読める表現や、「どなたでも保険が使えます」のような表現を避けます。保険の対象ではない症状は、自費メニューとして料金を明記して案内します。加入している保険によって案内の表現が違う場合もあるため、記事には「協会けんぽの案内では」のように出典を添えると正確です。
また、ガイドラインでは「各種保険取扱い」「労災保険取扱い」「自賠責保険取扱い」「交通事故取扱い」は広告できない表示の例とされています。看板やSNSなど広告に当たる場では使わず、ブログで交通事故後の来院を扱う場合も、保険や手続きの扱いは状況によって違うことを前提に、まず相談してほしいと案内する書き方にとどめます。
出典:協会けんぽ「柔道整復師のかかり方」、厚生労働省「あはき・柔整広告ガイドラインの概要」(2026年11月確認)
(3)効果や料金は事実どおりに書いて比較や誇張を避ける
ガイドラインは、ウェブサイト等に掲載すべきでない事項として、虚偽または客観的事実であると証明できないもの、他との比較で自らの優良性を示すもの、誇大なものや都合のよい情報の過度な強調、早急な受療を過度にあおる表現や費用の過度な強調、科学的根拠の乏しい情報で不安を過度にあおるものなどを挙げています。加工・修正した施術前・施術後の写真の掲載も、例として示されています。
逆に、自費の施術を行う院が掲載すべき事項として、問い合わせ先、自費施術の内容と通常必要な費用、回数券などを販売する場合の内容や契約条件、主なリスクや副作用が挙げられています。景品表示法でも、内容を実際より著しく優良と示す表示(優良誤認表示)や、取引条件を実際より著しく有利と誤認させる表示(有利誤認表示)が禁止されています。
| 避けたい表現 | 書き換えの例 |
|---|---|
| 「必ず治る」 | 回復までの期間には個人差がある旨を添え、通院の目安を説明 |
| 「〇〇市で唯一の〜」 | 「〇〇駅から徒歩3分、平日20時まで受付」など事実のみ |
| 「保険でとってもお得」 | 「外傷性の捻挫・打撲などは健康保険の対象(協会けんぽの案内による)」 |
| 「今すぐ来院しないと悪化する」 | 腫れや痛みが続く場合の早めの相談の案内 |
| 自費メニューの料金を書かない | 「1回30分 〇〇円、回数券は〇回分 〇〇円・有効期限〇か月」と明記 |
出典:厚生労働省「あはき・柔整広告ガイドラインの概要」、消費者庁「表示規制の概要」(2026年11月確認)
(4)口コミ・体験談・施術の写真は依頼の仕方と同意に気をつける
ガイドラインでは、ユーザーが自発的に書いた体験談は原則として広告に当たらない一方、施術所が依頼したものや謝礼を払ったものは広告として扱われ、広告できる事項ではないため広告できないとしています。景品表示法でも、2023年10月1日からステルスマーケティング(広告であることがわからない表示)が規制され、事業者が第三者に依頼・指示した投稿も事業者の広告に含まれます。
Googleのクチコミのポリシーでも、割引や無料施術などの見返りと引き換えにクチコミを依頼することや、良いクチコミだけを選んで依頼することは禁止されています。ブログでは、口コミを抜き出して並べるより、口コミで繰り返し出てくる疑問に記事で答える使い方がおすすめです。ブログに体験談を載せる場合の扱いはガイドラインに明記されていないため、載せる前に保健所などに確認すると安心です。
施術中の写真やユーザーが写る写真は、掲載先と範囲を伝えて同意を得てから載せます。体験談やビフォーアフター写真の一般的な考え方は、「サロンのブログの書き方」でも紹介しています。
出典:厚生労働省「指針~あはき・柔整広告ガイドライン~」、消費者庁「令和5年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります。」、Google マップ ユーザーの投稿コンテンツに関するポリシー「禁止および制限されているコンテンツ」、文化庁「Check 3 他人の肖像や著作物は含まれていませんか?」(2026年11月確認)
6.整骨院のブログを読んだ人が予約しやすくなる工夫

来院型の整骨院では、記事から受付時間・予約方法・アクセスにすぐたどり着けるようにします。ケガの直後のユーザーはスマートフォンで急いで探していることが多いため、電話や予約にすぐ移れる配置にします。
(1)記事の最後に受付時間・予約方法・アクセス・持ち物を載せる
記事の最後には、受付時間、休診日、予約方法、道順と駐車場、初めての来院の持ち物、骨折や脱臼が疑われる場合の案内を載せます。共通の定型文に、記事の内容とつなぐ一言を添えます。
足首のケガで来院を迷っている方は、お気軽にお電話ください。腫れが強い場合や、骨折・脱臼が疑われる場合は、医療機関の受診をご案内することがあります。
受付時間:平日 9:00〜12:00/15:00〜20:00、土曜 9:00〜17:00(日曜・祝日休み)
ご予約:お電話(〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇)、Web予約【リンク:予約ページのURL】
アクセス:〇〇駅東口から徒歩3分、駐車場4台
初めての方:保険証をお持ちください。着替えをご用意しています
定型文を固定ページにまとめて各記事からリンクすると、受付時間が変わっても1か所の修正で済みます。
事例|ホームページを1つにまとめ、スマートフォンで受付時間と電話をすぐ見つけられるようにして稼働率が90%超に(宮崎県北諸県郡三股町)
あおぞら整骨院を営む合同会社IWCは、よろず支援拠点に相談した当時、稼働率が50%程度でした。2つに分かれていたホームページを1つに統合し、アクセス解析でアクセスの75%がスマートフォンからだとわかったため、スマートフォンの画面ですぐに受付時間や料金が見えるように改修しました。あわせて土日の受付時間を延ばし、ワンタップで電話できるようにしています。その結果、2〜3か月後には土日の稼働率が90%を超え、相談から10か月後には土日・平日を問わず常に90%を超えるようになりました。
出典:よろず支援拠点全国本部「消費者行動を踏まえたHP改修で稼働率大幅アップ」(2018年3月20日掲載、2026年11月確認)
(2)GoogleビジネスプロフィールとLINE公式アカウントから記事へ案内する
新しい記事を書いたら、Googleビジネスプロフィールの投稿で紹介します。投稿にはボタンを付けられるため、地図で院を見つけた人をブログ記事へ案内できます。LINE公式アカウントでは、通院中のユーザーに、ケガの予防や自宅でのセルフケアの記事を届けると、次の来院のきっかけになります。
投稿文は広告として扱われる可能性も考え、効果や技能をうたう言葉を入れず、記事のタイトルと院の基本情報を中心にします。
出典:Google ビジネス プロフィール ヘルプ「ビジネス プロフィールの投稿を作成、管理する」(2026年11月確認)
7.生成AIで整骨院のブログを書く手間を減らす方法

生成AIに構成と下書きを任せると、書く時間を大きく減らせます。ただし、AIは院固有の情報や保険の細かな扱いを知らず、誤りを書く場合があるため、必ず院長が手を入れて仕上げます。
(1)施術後のメモや音声入力から下書きを作るプロンプト例
施術の合間のメモから下書きを作るプロンプトの例です。休憩時間に音声入力で話したメモを貼り付けて使うこともできます。【】の中を書き換えて使います。
あなたは整骨院のブログ記事の執筆担当です。次の情報をもとに、ブログ記事の下書きを書いてください。
・テーマ:【例:部活で足首をひねったときに、来院前にしておくことと保険の扱い】
・読んでほしいユーザー:【例:部活中に足首を痛めた中高生と、その保護者】
・よく受ける質問と実際の回答:【例:練習は休むべきか→状態を見て、復帰の時期を一緒に決める】
・院での流れ:【例:問診→腫れと動く範囲の確認→固定・テーピング、初回40分】
・保険の扱いで伝えたいこと:【例:外傷性の捻挫は健康保険の対象。骨折・脱臼は応急処置を除き医師の同意が必要】
・構成:結論、理由、院での具体例、注意点、受付時間と予約方法の順
・条件:です・ます調で書く。効果を言い切る表現、他院との比較、施術方法や経歴を誇る表現は使わない。ユーザーの氏名や学校名は書かない
ユーザーの氏名や負傷の詳しい経緯など、個人を特定できる情報はAIに入力しないようにします。
出典:個人情報保護委員会「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等」(2026年11月確認)
(2)AIの下書きで必ず確かめる項目
AIには、事実と異なる内容を生成するハルシネーションが起こる場合があるため、公開前に次の点を必ず人が確かめます。
- 保険の対象になる・ならない範囲が、公的な説明と合っているか
- 「必ず治る」「〇回で完治」など、効果や回数を約束する表現がないか
- 他院との比較や、施術方法・経歴を誇る表現がないか
- 自費メニューの料金・回数券の条件が、実際と合っているか
- ユーザーが特定される情報が残っていないか
Googleは、コンテンツがAIで作られたかどうかより、内容の品質を評価するとしています。院長ならではの判断を書き足すと、読まれる記事に近づきます。
出典:総務省「令和6年版 情報通信白書」生成AIが抱える課題、Google 検索セントラル ブログ「AI 生成コンテンツに関する Google 検索のガイダンス」(2026年11月確認)
8.まとめ:整骨院のブログは受付でよく聞かれるケガと保険の質問1つから書き始めよう
整骨院のブログは、ケガや来院前の不安に答える記事を中心に、「結論→理由→院での具体例→注意点→受付時間と予約方法」の型で書くと、来院を迷っている人の判断材料になります。記事テーマは、受付・問診・施術中に受けた質問のほか、検索候補や口コミ、季節・部活・行事のケガから見つかります。保険の範囲は公的な説明に沿って書き、効果や料金は広告ガイドラインの考え方に沿って事実どおりに伝えます。記事の最後には、受付時間と予約方法を必ず載せます。
まずは質問メモから1つ選び、本記事の型に当てはめて1本目の記事を書いてみてください。
施術と受付の合間にブログを続けるのが難しい場合は、記事づくりを任せる方法もあります。選ばれる言葉の研究室の「ブログ運用代行サービス」では、AIで作った下書きを、院へのヒアリングの内容をもとにSEOディレクターが仕上げています。



